基礎知識

ミックスボイスをボイトレで習得するには?~ミックスボイスの練習方法と、できない時の対処法~

ミックスボイス習得方法

ミックスボイスとは

別名はミドルボイス

ミックスボイスとは、いわゆる地声と裏声が混ざったような、その2つの中間の声のことをいいます。ですので「ミドルボイス」と呼ばれることもあります。ミックスボイスという名前は、フランス語のvoix mixte(ヴォワ・ミクスト)からきているとされています。

ほとんどの人は、地声を裏声に切り替えようとするとき、一瞬声を止めるポイント(喚声点)ができるのが一般的です。しかし、ミックスボイスを出すことができるようになると、この喚声点がなくなるため、スムーズに音域を切り替えることができるようになります。それにより、プロのアーティストと同じように、あたかも地声を出しているかのような力強い裏声を駆使して、幅広い音域の曲でも歌い上げることができるようになるということです。

地声と裏声をつかいこなし歌上達へ

ミックスボイスを習得すると、喉に負担をかけずに高音域をだすことができるという利点があります。ミックスボイスがしっかりとできていない状態で、地声のまま高音を発声しようと力んでしまうと、喉が強く締め付けられるため声帯を傷めてしまいかねません

カラオケで歌い続けると喉が疲れてしまったり、声が枯れてきてしまったりするのはこの力みが原因です。ミックスボイスを出すことができれば、喉の締め付けを軽減することができます。

また、普通ポップスを歌うときは、胸に共鳴させた胸声と、頭に共鳴させた頭声の中間にあたる声という意味で、ミックスボイスという言葉を用います。胸声は低い音域、頭声は高い音域を出すときに使われることが多いので、低音から急に高音を発声しようとすると、声帯のひだが閉鎖した状態が弱まってしまいます。その状態になることによって、声帯の震えも変わってしまうので、切り替えが上手にできず、声が裏返ることになるのです。

ところが、声帯のひだの力を少しずつ弱めてから高音に切り替えれば、声が裏返ることは少なくなります。ミックスボイスが使えると、地声よりも息の量をあえて増やすことで、声帯が閉じる状態を弱めすぎないことにつながります。声帯の筋肉を上手にコントロールできるようになれば、ミックスボイスのなかでも地声に近いものや裏声に近いものなど、その時に応じて使い分けることも可能になってきますので、歌声の幅がぐんと広がります

女性が電話で出すよそいきボイスに似ている

まずミックスボイスの感覚をつかむためにいちばんわかりやすいのは、女性が電話で誰かと話すときの声です。「もしもし」と電話に出ると、普段の会話のときよりも少し裏声のようになってトーンが上がりますが、地声に近い声だと思います。ミックスボイスは、このときの発声のしかたに似ているのです。電話で話すときの緊張感と、ミックスボイス発声時の声帯の緊張感に同じようなものがあると考えられます

ミックスボイスを習得するのに必要なステップ!

先ずは裏声を習得すべし

上手にミックスボイスを出せるようにしていくには、はじめは裏声を習得することに力を入れましょう。

①裏声を出すには、鼻から息を出すようにして発音する「ナ」の音で練習してみると感覚をつかみやすいです。

②まず、地声でドの音を発声してみましょう。4拍発声したあとに、1オクターブ上のドを同じように伸ばしてみてください。

③地声の状態で声が出せたときは、半音上げて同じように4拍ずつの発声練習を行います。

オクターブ上げてみたとき、喉で響かせる地声ではなく、鼻の奥を響かせるように発声していた場合、それが裏声になります。うまく裏声が出ていると、鼻の奥や眉間が共鳴して、ピリピリとした感覚を感じられると思います。この発声のしかたを地声の音程のときにも使うことができるようになると、ミックスボイスを出すことができます。

うまく裏声が出ていると、鼻の奥や眉間が共鳴して、ピリピリとした感覚を感じられる!

ミックスボイスを出すコツは脱力

ミックスボイスのときだけに限りませんが、歌うときにはなるべく緊張をなくすことが重要になってきます。体に力が入りすぎていると、喉まわりがギュッと締め付けられて、音域が狭くなるだけでなく声量も小さくなってしまいかねません。

まずは、首をぐるぐると回したり、上半身を揺らしたりして、肩や首のまわりを脱力しましょう。歌っている途中で行っても、自然に力を抜くことができます。歌っている最中になんとなく声の出にくさを感じたら是非試してみてください。

もちろん、喉を脱力することも大事です。喉まわりが力んでいると、お腹から声を出すことができないので、耳に響く聞き苦しい声になってしまいます。ほどよく脱力している状態のほうが、迫力のある声を出すことができます。そのためには、じっとしたまま歌うよりも少し動いていたほうがよいです。発声練習を行う際にも、息を深く吐きながら首を回したり、ハミングの最中に顔を横に振ってみたりしてみましょう。発声と同時に行うことが大きなポイントです。

さらに、舌の力を抜くことも、良い声を出すのに欠かせないことです。舌の力が抜けている状態だと、やわらかいので歌の邪魔をすることはありません。しかし緊張状態にあると、舌は固まっているので口の中の空間をふさいでしまいます。舌の力を抜くには、タングトリルを行うのがおすすめです。タングトリルとは、いわゆる巻き舌のことをいいます。上の前歯に舌を軽く当てた状態で、息を吐き出してトゥルルルと巻き舌の音を出してみましょう。このとき、舌に力が入りすぎていると上手くタングトリルはできません。タングトリルをしながら音程を変えて発声練習を行うことで、高音域を広げることにもつながります。

舌の力を抜く方法はタングトリルという。いわゆる巻き舌のことで、上の前歯に舌を軽く当てた状態で、息を吐き出してトゥルルルと巻き舌の音を出してみよう!

ブレスコントロールとの関連性

ミックスボイスを出すときに息が強すぎてしまうと、声帯が正しく動いてくれません。というのも、発声するときに、声帯が息に抵抗して固くなってしまうのです。声帯の部位で説明すると、閉鎖筋が必要以上に働きすぎてしまうために、声帯を伸ばすための筋肉と声帯を下げるための筋肉がスムーズに動かなくなり、声帯まわりの筋肉のバランスが崩れてしまうということです。裏声の出し方はバッチリ習得できていて、地声と裏声を使い分けて広い音域を歌いこなせるのになかなかミックスボイスを出すことができない、という場合には、息の吐き出し方に問題があるといえるでしょう。

なかなかミックスボイスを出すことができない、という場合には、息の吐き出し方の習得が必要!

猫のモノマネが意外と効果的

猫のマネとミックスボイスに何の関係があるのか、不思議に思われるかもしれません。実際に、猫のかわいらしい高い鳴き声を意識して「ニャ~」とマネをしてみてください。「nya」という発音は、上顎に舌を当てて、鼻から息を出すような感覚で発音しましょう。「にゃ」のときに体全体の力が抜けて、鼻にかかる裏声の感覚をつかむことができます。コツは、子猫の鳴き声のように、できるだけ高い音程でマネしてみることです。

ミックスボイスを習得するために表面上意識すること

喜怒哀楽は顔に出す!表情筋が重要なワケ

普段笑ったり目を閉じたり口を動かしたりするときには、顔の表情筋をたくさん使っています。声を出すこととはあまり関係がないようにも思えますが、実は表情筋を鍛えることが発声のしかたに変化をもたらすのです。ミックスボイスを出すには、声帯を閉鎖した状態を弱めることなく喉を開く必要がありますが、そのためには閉鎖筋を鍛えなければなりません。表情筋を鍛えることによって、閉鎖筋を強化する効果も期待できるのです。それだけでなく、口が大きく開くようになるため、発音をはっきりさせることにもつながります。

そして、筋肉がやわらかくなると、口の中で音が共鳴しやすくなるため、裏声の音域のみならず地声の音域であっても、ミックスボイスを綺麗に出すことができるようになります。表情筋のトレーニングとして、口だけでなく目・顔全体を中心に向かってぎゅっとすぼめて、それを開く動きを繰り返してみましょう。発声練習やボイストレーニングを行う前には、是非このトレーニングを取り入れてみてください。

正しい舌の位置を確認することも大切

歌うときだけでなく話すときなど、声を出す機会すべてに当てはまる話ですが、正しく発音するためには舌の位置が大きく関わります。舌を力ませることなく自由にコントロールできるかということは、ボイストレーニングの効果だけでなく歌声にも重大な影響を与えます。まず、舌を脱力してコントロールできないと、共鳴腔を切り替えることが困難になります。

また、ミックスボイスなどを出すときの声帯の動きの調整にも支障が出るので、声の切り替えも難しくなります。さらに、高音域を出すときには喉仏を正しい位置に保っておくことが必要なのですが、それも上手にできなくなってしまいます。これらのことからもわかるように、舌を柔軟に動かせるようにすることは、歌の上達に欠かせないスキルだということです。

ミックスボイスはどう出すの?

強い声のために腹式呼吸

ミックスボイスでも普通の発声法でも腹式呼吸がまずできなければ力強い声を出すことはできません。横隔膜を大きく下げ、肺の下部に息を吸いこむため外見上はお腹が膨らんで見えます。女性は胸式呼吸になりやすいので、臥床して練習をおこなうのがいいでしょう。最初はゆっくり鼻から吸い込み、ストローを使って遠くへ息を飛ばすイメージで吐きましょう。

喉をリラックスして裏声を

ミックスボイスの時に重要なのは喉開けです。普通の発声法では高音域を出す発声法で行うため、特に体と喉をリラックスさせて喉を大きく開ける必要があるからです。「うがいののど」とよく言われますが上を向いてうがいをする時のように口を開けると、横から見た時下アゴが下がります。すると口はそれほど大きく開いてはいないのに喉は大きく開きます。鏡で確認しながら喉開けを行いましょう。喉開けができた状態で裏声を出すと、声は頭の後ろに響きます。この響きで全ての音域を発声できればミックスボイスとなります。

ハミングによる鼻腔共鳴

ハミングを発声法で行うことの意味は「響きを感じ取れるようになること」です。ハミングをするときには口を閉じますが、この状態で声を出すと響きが鼻と唇に集まったように感じるはずです。そのまま口を開けると低音域なら胸に響きが落ちていき、中声なら額へ、頭声なら頭の後ろに響くはずです。まずはハミングの状態で鼻の頭や唇を触り、震えているかを確認しましょう。できていれば震えを感じ取れるはずです。この状態を「鼻腔共鳴」といいます。

喉を開く

喉開けがやりにくいと感じる人のためにもう一つ喉開けの方法を記載します。口の下、顎の上あたりに人差し指を当てて顎を押しながら口を開いてみましょう。この時下アゴが下がっていれば喉が開いています。鏡で下アゴが下がっているか、正面からだけではなく横向きからも確認しながら行うのがおすすめです。

声帯を締めることを意識

声帯を開けて歌う=息漏れの多い声となります(森進一さんの「おふくろさん」がわかりやすいです)。ミックスボイスは息をたくさん混ぜてはいますが芯はある声なので、息漏れをおこしているという意味ではありません。初心者の方には意識するのが難しい部分となりますが、声帯を締めるのを意識できるようになると、きれいなミックスボイスの発声ができます。

ミックスボイスはどう出すの?

強い声のために腹式呼吸

ミックスボイスでも普通の発声法でも腹式呼吸がまずできなければ力強い声を出すことはできません。横隔膜を大きく下げ、肺の下部に息を吸いこむため外見上はお腹が膨らんで見えます。女性は胸式呼吸になりやすいので、臥床して練習をおこなうのがいいでしょう。最初はゆっくり鼻から吸い込み、ストローを使って遠くへ息を飛ばすイメージで吐きましょう。

喉をリラックスして裏声を

ミックスボイスの時に重要なのは喉開けです。普通の発声法では高音域を出す発声法で行うため、特に体と喉をリラックスさせて喉を大きく開ける必要があるからです。「うがいののど」とよく言われますが上を向いてうがいをする時のように口を開けると、横から見た時下アゴが下がります。すると口はそれほど大きく開いてはいないのに喉は大きく開きます。鏡で確認しながら喉開けを行いましょう。喉開けができた状態で裏声を出すと、声は頭の後ろに響きます。この響きで全ての音域を発声できればミックスボイスとなります。

ハミングによる鼻腔共鳴

ハミングを発声法で行うことの意味は「響きを感じ取れるようになること」です。ハミングをするときには口を閉じますが、この状態で声を出すと響きが鼻と唇に集まったように感じるはずです。そのまま口を開けると低音域なら胸に響きが落ちていき、中声なら額へ、頭声なら頭の後ろに響くはずです。まずはハミングの状態で鼻の頭や唇を触り、震えているかを確認しましょう。できていれば震えを感じ取れるはずです。この状態を「鼻腔共鳴」といいます。

喉を開く

喉開けがやりにくいと感じる人のためにもう一つ喉開けの方法を記載します。口の下、顎の上あたりに人差し指を当てて顎を押しながら口を開いてみましょう。この時下アゴが下がっていれば喉が開いています。鏡で下アゴが下がっているか、正面からだけではなく横向きからも確認しながら行うのがおすすめです。

声帯を締めることを意識

声帯を開けて歌う=息漏れの多い声となります(森進一さんの「おふくろさん」がわかりやすいです)。ミックスボイスは息をたくさん混ぜてはいますが芯はある声なので、息漏れをおこしているという意味ではありません。初心者の方には意識するのが難しい部分となりますが、声帯を締めるのを意識できるようになると、きれいなミックスボイスの発声ができます。

ミックスボイスができない理由

ボイトレを筋トレと思い込んでいる ミックスボイスができない理由の1つとしてボイトレを筋トレと思い込んでいる、というのがあります。腹式呼吸も支えも体の筋肉を使用して関連する部分を動かしているのは間違いありませんが、腹式呼吸はあくまでも「肺の下部に息を吸いこむので押されて腹部が膨らむ呼吸」支えは「腹式呼吸で吸った息がすぐに抜けてしまわないよう横隔膜に下向きの力をかけること」です。

腹筋や背筋をいくら鍛えても腹式呼吸と支えはできるようにはなりません。ミックスボイスでは普通の発声法と違い、特に腹式呼吸と支えがきちんとできていなければできるようにはならないので、基本のトレーニングを怠らないように心がけましょう。

地声と裏声のトレーニングばかりしている

低音域の胸声、中音域を中声、高音域を頭声で歌うトレーニングは換声点がはっきり出る普通の発声法でのトレーニング方法です。これができなければミックスボイスもできるようになるのは難しいですが、響きの移動がある普通の発声法を響きの移動がなく常に頭声の響きで発声するミックスボイスの発声法と勘違いして練習するとミックスボイスはいつまでたってもできません。喉開けがきちんとできるようになったら、ミックスボイスの場合どこに響かせるのかを体で意識できるようになることが大切です。

筋力アップではなく筋肉の使い方を覚えるのがコツ

前項でも少し取り上げましたが、筋肉の使い方を覚える=体で意識できるようになるということです。腹式呼吸、支え、発声法、ミックスボイス全てに共通することですが、その動きをするとき体のどこの筋肉を動かしているのか、また歌う時にその動きをどのように活用するのかを繰り返し体にしみこませることが大切です。ここまでできると何か新しい曲に取り組んだとき、今まで取り組んだ発声法を組み合わせて自分らしい表現が自然とできるようになります。

どちらかを鍛えるのではなく換声点をと向き合おう 普通の発声法しからやらない、ミックスボイスしかやらないと決めてしまわず両方取り組んだ上で自分の換声点をどうしたいかということを考えましょう。

曲によって自在に発声法を変えていけるのが理想的ですが、あえて「正しい」発声法に取り組まないという選択もあるのです。(その場合、喉の寿命を縮める可能性があることもよく心に止めておいてください)ユーミンや浜崎あゆみさんが「正しく」発声法に取り組んでいらっしゃるとは考えにくいですが、とても魅力的な歌声を持っていらっしゃるのは間違いありません。自分が表現したいものはどのような発声法において生み出せるのかをよく考えてみてください。

ミックスボイスが変だと感じる原因

ミックスボイスができていない

ミックスボイスができているかどうかを確認するにはまず体のどこに響いているかを確認してみましょう。響きの位置を「アタリ」と言いますが、ミックスボイスではこのアタリが頭の後ろ、つまり頭声と同じ響きになります。他の人に聴いてもらうと頭の後ろの方向に少し引いてから前に響くように聴こえます。正しくミックスボイスで発声するとリラックスして体の力は抜けているのですが腹式呼吸で息を深く吸い、きちんと支えられているはずです。腹式呼吸での体内での動き、響かせる体外での動きを両方意識して確認することが重要です。

共鳴不足

ミックスボイスができない理由の一つに共鳴不足があります。前項で記載した「アタリ」が意識できていないために起こります。ミックスボイスへの近道は一見遠回りのように見えますが、普通の発声である胸声、中声、頭声が確実にできることが重要です。これはこの三つの発声がきちんとできれば体のどこに響かせて歌っているか自分で把握できるようになるからなのです。「カラオケがうまい人」はほとんど出しやすい中声の響きのみで歌うので歌が平面的な響きでしか聴こえませんが、「アーティスト」は声の響きが立体的に聴こえます。響きの自由な移動を身に着ければ歌の表現が豊かになります。ぜひ響きの移動を意識して歌ってみてください。

慣れていないから

ミックスボイスができない理由をもうひとつあげると慣れていないからということが挙げられます。これは胸声・中声・頭声を意識せずに響かせられるようになるとそれが自然すぎてなかなか頭声の響きで中音域・低音域の発声がしにくくなることから出てくる問題です。最初は「ミックスボイスを出す時は、頭の後ろに響かせる」と強く意識して練習しましょう。数をこなすうちに普通の発声と同じく意識しなくても適切に響かせられるようになります。普通の発声とは発声方法が違うということを体に沁みこませることが大切です。

ABOUT ME
EMI
高校時代にみんなでいったカラオケで周りからバカにされてトラウマに。 独学でいろいろと歌を勉強してみたものの全くうまくならずに、一念発起してボイトレスクールに。 スクールの講師やそこでできた友達のおかげで高校時代の友達から歌うまといわれるまでに様変わり。 ギター、ピアノ、ウクレレなども習得しマルチな音楽家を目指すも結婚、出産により現在休止中。 2児の母。 好きな歌手は、小柳ゆき